「さて、人気投票が始まって半月が経ったな」

「盛り上がってくれてるみたいでなによりですね」

「みんな、意中の子に投票してくれたかな?」

「それで、ここは私たちが現在の結果を振り返ってみようってコーナーなんだよね?」

「ああ、そうなるな」

「それにしても……なんで私たちなんでしょうか?」

「不思議な人選よね。どうしてなのかしら」

「ケケケ……馬鹿だな、決まってるじゃねぇか」

「?」

「?」

「ケツから3位までのところにいる連中を集めたんだろ」

「うっ……」

「はう……」

「ま、俺はテメーらと違うんだがな」

「俺は言ってみれば恵実の主人だ。つまり、恵実の票は本来俺のもの ってわけだ」

「な、なによそれー! ずるいずるい!」

「そうですよ! 下位メンバーで仲良くしましょうよぉ!」

「大体、私は嫌だったのよ、人気投票なんて……若い娘と人気を争うなんて、敵うわけないじゃない……」

「そんなこと言ったら、私なんてウェブページで紹介すらされてないんですよ!」

「投票してくれる人なんかいるわけないですよ……」

「はぁ……」

「ふぅ……」

「お、おい! いきなり暗い雰囲気にするんじゃねーよ!」

「ったく、どーしよーもねーヤツらだな。とにかく先に進めるぞ」

「はぁい……」

「ぐすん……」

「んで、今の結果はテメーらから見てどうなんだよ」

「まあ、順当なんじゃないから。いおりちゃんなんて、ある意味トップ以外考えられないわよね」

「そうですねー。強いて言うなら、リサさんや星空さんは、ちょっと低いかなーなんて思っちゃいますけど」

「あと、和くんが善戦してるよね。男の子なのに上位に食い込もうとしてるし」

「うんうん。羨ましいですよね」

「本当ね……羨ましいわ」

「私たちなんて……私たちなんて……」

「おいっ! どうしてすぐそっちに進むんだよ! テメーらうつ病にでもかかってんのか!?」

「どーせ私は年増だもん……」

「やっぱり、私なんて死んだ方が良かったんですね……」

「ったく、しゃーねーなヤツらだぜ」

「ま、とにかく、発売まで人気投票はやってるから、暇なやつは参加してくれや」

「私に投票してね!」

「わ、私にも投票してください!」

「……やれやれだぜ」